「京都で漬物を買うなら、どれがおすすめ?」
「店舗がたくさんあるけど、どのお店で買えばいい?」
京都の漬物と一口に言われても種類もお店も多く、どれを選べばいいのか迷う方も多いでしょう。
この記事では京都で生まれ育った私が、三大漬物の特徴や旬とあわせて「この漬物ならここ」とおすすめしたい老舗を紹介します。
さらに、三大漬物以外にも京都で立ち寄ってほしい漬物店を紹介するので、お土産選びの参考にしてください。
お菓子以外の京都土産を探している方には、こちらの記事もお役に立ちますよ。

京の三大漬物とは

京都を代表する漬物といえば、「千枚漬」「すぐき」「しば漬」。
この3つは、京の三大漬物と呼ばれています。
Konoka海から離れた京都では、古くから野菜を保存するための漬物文化が発達しました。
盆地特有の気候や豊かな地下水に恵まれ、京野菜の栽培が盛んだったこともさまざまな漬物が生まれた背景のひとつです。
京の三大漬物は、それぞれ生まれた土地も作り方も味わいも異なります。
| 漬物 | 特徴 |
|---|---|
| 千枚漬 | 聖護院かぶを薄く切って漬け込んだ、京都の冬を代表する漬物。 昆布のうま味とやわらかな食感、上品な甘みが特徴 |
| すぐき | 上賀茂周辺で栽培されるすぐき菜を塩漬けし、乳酸発酵させた漬物。 独特の酸味があり、かぶも葉も味わえる |
| しば漬 | 大原を代表する漬物。 ナスや赤紫蘇などを漬け込み、赤紫蘇の香りとほどよい酸味を楽しめる |
京都の漬物には旬がある


漬物というと、一年を通していつでも買えるイメージがあるかもしれません。



しかし、もともと漬物は旬に採れた野菜を長く楽しむために生まれた保存食。
京都のお漬物にも使われる野菜や仕込みの時期によって、それぞれ旬があります。
たとえば、しば漬けはナスやきゅうり、赤紫蘇などが旬を迎える夏に仕込まれる漬物。
大原では、祇園祭の頃になると赤紫蘇と夏野菜の漬け込みが始まります。
一方、すぐきは11〜12月に収穫され、漬け上がるのは12月頃から。
上賀茂では、すぐきの漬け込みが冬の風物詩にもなっています。
千枚漬も、材料となる聖護院かぶが旬を迎える冬ならではの味。
11月頃から作られ、京都の冬を代表する漬物として親しまれています。
現在では一年を通して購入できる商品も増えましたが、京都を訪れたならその季節ならではのお漬物にもぜひ注目してみてください。
京都の三大漬物とおすすめの老舗


京都の漬物店では、千枚漬やすぐき、しば漬をはじめ、さまざまな種類のお漬物が販売されています。
その中でも「三大漬物ならここ!」と、私が特におすすめしたい老舗を紹介します。
さっそくみていきましょう。
千枚漬け|川勝總本家
川勝總本家は、大正6年(1917年)創業の京漬物の老舗です。
現在の本店は大宮五条にあり、築100年以上の京町家で商いを続けています。
創業当初から作られている看板商品のひとつが千枚漬。
聖護院かぶらを薄く切り、昆布とともに漬け込んだ、まろやかな味わいが特徴です。
千枚漬の販売期間は例年10月〜3月頃。
なかでも聖護院かぶらがおいしくなる寒い時期に、ぜひ味わってほしいお漬物です。



京都には千枚漬を扱うお店がいくつもありますが、私は川勝總本家の甘めでやさしい味が好み。
そのまま食べるのはもちろん、生ハムやスモークサーモンなどと合わせても楽しめます。
すぐき|上賀茂のなり田
すぐきは京都・上賀茂周辺で古くから栽培されてきた「すぐき菜」を使い、塩だけを使って乳酸発酵させて作る、この土地ならではの漬物です。
「御すぐき處 京都なり田」は、文化元年(1804年)創業。
上賀茂神社のすぐ近くに本店を構え、200年以上にわたって上賀茂の地ですぐきを作り続けています。



独特の酸味があり、発酵が進むにつれて味わいが変わっていくのが特徴です。
すぐき菜の収穫は11〜12月頃で、新漬が漬け上がるのは12月頃。
なり田では、冬のみずみずしい「新漬すぐき」から発酵を進めた「時候慣れすぐき」まで楽しめます。
私は、かぶの部分は薄切りにしてそのまま。葉の部分は細かく刻んで、チャーハンに入れるのも好きです。
すぐきで有名な上賀茂には、世界遺産「上賀茂神社」があります。上賀茂神社の見どころについては、こちらの記事をご覧ください。


しば漬け|土井志ば漬け本舗
土井志ば漬本舗は、明治34年(1901年)創業。
しば漬発祥の地として知られる大原で、100年以上にわたってしば漬を作り続けている老舗です。
土井のしば漬に使われる赤紫蘇は、大原の自社農園で栽培された「ちりめん赤紫蘇」。
茄子と赤紫蘇、塩だけで漬け込み乳酸発酵させる昔ながらのしば漬が作られています。



新漬は例年8月頃から登場します。
定番のしば漬は一年を通して手に入りやすいですが、夏に京都を訪れるなら漬け上がったばかりの新漬にも注目してみてください。
しば漬の仕込みが始まるのは、大原の赤紫蘇や夏野菜が旬を迎える祇園祭の頃。祇園祭については、こちらの記事でまとめています。


三大漬物だけじゃない|京都で立ち寄りたい漬物店


京都には三大漬物を扱う店以外にも、個性豊かな漬物店がたくさんあります。
ここでは、京都を訪れたら立ち寄ってほしい3つの老舗を紹介します。
さっそく詳しく紹介していきます。
西利|漬物だけじゃない、京都らしい味が揃う
京都駅や百貨店などでも見かけることの多い「京つけもの西利」。
千枚漬やしば漬、すぐきといった定番の京漬物はもちろん、西利の魅力は漬物だけにとどまらない商品の幅広さです。
ちりめん山椒や西京漬などのご飯のお供をはじめ、ラブレ乳酸菌を使った野菜スープやドレッシングなど、発酵の技術を生かした商品も展開しています。



変わり種では、西利のしば漬を使った「あじわいぷっちょ しば漬味」も。
「漬物を買いたいけれど、家族みんなが漬物好きとは限らない」という時にも、幅広い商品からお土産を探せるお店です。
京都らしい食べものをいろいろ見ながらお土産を選びたい方にもおすすめです。
大安|いろんな漬物を少しずつ試したい方に
京都で長く親しまれている京漬物の老舗「大安」。
旬の野菜のおいしさを生かした漬物を大切にし、千枚漬やすぐき、しば漬をはじめ、季節ごとにさまざまな京漬物を扱っています。
なかでも、いろんな漬物を少しずつ試してみたい方におすすめなのが、食べ切りサイズの「ちいさなだいやす」。
「漬物は切るのが面倒」「量が多くて食べきれない」という声から生まれたシリーズで、包丁やお皿を使わずにそのまま食べられます。



少しずつ食べ比べたいときはもちろん、一人暮らしの方へのお土産にもぴったり。
いくつか選んで、自分好みの京漬物を探してみるのも楽しいですよ。
田中長奈良漬店|奈良漬好きにすすめたい老舗
三大漬物ではありませんが、京都の漬物でもうひとつおすすめしたいのが「田中長奈良漬店」の奈良漬です。
寛政元年(1789年)創業の老舗で、代表商品は「都錦味淋漬」。
塩漬けした野菜を酒粕に何度も漬け替え、完成までに約2年もの時間をかけて仕上げています。



私が好きなのは、定番の瓜やきゅうり。
しっかりとした酒粕の香りがありながらまろやかで、ご飯にはもちろんお酒にもよく合います。
さらに、見つけたらぜひ試してほしいのが「からし味もぎなす」。
一度奈良漬に仕上げた小茄子にからしとみりん粕を合わせたもので、ピリッとした辛さがクセになるおいしさです。
京都では季節ごとの漬物を楽しもう


京都の漬物はご飯のお供としてだけでなく、その土地の食文化を感じられるものでもあります。
上賀茂で育つすぐき、大原の赤紫蘇で仕込むしば漬、聖護院かぶを使った千枚漬。
それぞれに、京都で長く受け継がれてきた背景があります。
ぜひ次の京都旅では漬物店にも立ち寄って、その時期ならではの京都の味を楽しんでみてください。
京都の漬物といえば、「ぶぶ漬け」との組み合わせも京都らしい楽しみ方のひとつ。
「ぶぶ漬けでもどうどす?」の本当の意味など、京都人の本音が気になる方はこちらも読んでみてください。


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